九州大学 芸術工学部 工業設計学科 KYUSHU UNIVERSITY SCHOOL OF DESIGN DEPARTMENT OF INDUSTRIAL DESIGN

入試情報はこちら

 工業設計学科のFacebookアカウント  工業設計学科のTwitterアカウント

九州大学芸術工学部のホームページへ

九州大学のホームページへ

工業設計学科のまいにち

大石夏子

工学的なアプローチも学びつつ
デザインを学ぶ

大石 夏子

2010年度入学(写真中央)

Q.芸術工学部工業設計学科の魅力を一言でいうと何だと思いますか?

 工業設計と言いながら何でもできる学科だと思います。サークル活動なども他学科と協力しながら行うデザインの勉強のようなものがほとんどですので、それを学生がみんな楽しみながら行っているところが魅力的です。
 また私は最初、工業という言葉から工業高校や高等専門学校をイメージしてしまい工学系が強い印象を持っていました。ただ情報を得る中で工学的なアプローチも学びつつデザインを学ぶ学科であることを知り入学しました。美大にも惹かれていましたが、やはりこの学科で過ごしてきて今思うことは、工学的なアプローチも学べる点が工業設計学科の魅力的な点だと思います。

将来のことを具体的に考え始めている時期だと思いますが、入学時と現在では、
自分の興味関心があることや将来への希望等に変化はありましたか?

 ものづくりをしたいという点において大きな変化はありませんが、授業課題をする中で徐々に興味の無い対象は何かがわかってきました。しかし、まだ自分の中で明確になっていない部分もあったようで、就職活動をする中で、ものづくりに携わることができればという思いから興味がもてそうな対象に対し広めに活動を行っていましたが、具体的にエントリーシートを書く際に、やはり興味を持てる対象とそうで無い対象があることがわかり、最近は自分の進路が随分絞られてきたと思います。

Q.2年間の大学生活をふりかえって満足度はどのくらい?

 少し低めの60%です(失笑)。これは自分の問題なのですが、私はいろんなことに興味があっていろんなことをやってきました。例えば学祭のコンテンツリーダーや東京デザイナーズウィークなど興味のあるイベントには参加するといった感じです。しかし、いつも思うのは自分の努力というよりも周りの人からすごく助けてもらって、成り立っているということです。私は周囲の人に恵まれていて、自分からやると言ったことでもいつもみんなが助けてくれるので、結局自分は自分の力を最大限にがんばったと思えるところまで発揮せず終わってしまっていると思います。だから自分に対しての満足度という点で、低めの60%になってしまうのです。

Q.大学(工業設計学科)に入学して得たものは何でしょうか?

 自分1人でできることには限りがあることに気が付きました。高校生までの勉強は自分が努力すれば何とかなるといった感じでしたが、大学に入ってからのデザインなどの勉強では、自分1人が考えられることには限界があって、人から言われて初めて気がつくことや、自分の考えを人に説明しようとした時に改めて気がつくこと、直接的には関係の無さそうな情報から何かに気がつくことも多くあることがわかりました。だから、1人の世界でどうにかするのではなく人とコミュニケーションを取りながら考えを深めていくことの重要性を知りました。

Q.これまでの作品の中で最もお気に入りなのは何でしょうか?

 2年生の時に行った授業課題で考えた体温計です。機能的には目新しさは無いのですが、一般的に母親が子どもの熱があるかどうかを確認するときに手のひらをおでこにあてる行為があると思います。私はこの行為に着目し、その行為を行うことで体温を測定できる体温計を考えました。周囲の人々からもよくこの作品好きだなと言ってもらえることで自信もつきました。

Q.将来の夢は何でしょうか?

 ものづくりに携わる人になりたいです。私が関わったものを家族や友人が、彼らの周囲の人に自慢する気持ちなれるといいなと思います。例えその自慢話を聞かされた人が引いていたとしても、私の家族や友人がその自慢話をすることで誇らしい気持ちを持ってもらえればそれが一番嬉しいです。

Q.芸術工学部工業設計学科の受験を検討している高校生のみなさんへ一言!

 他の大学や学部のようにこれがキャンパスライフだ!というような楽しみは無いかもしれないけれど、自分から積極的にいろんなことに興味を持って取り組む姿勢を持てば、とても充実した毎日が送れる学校だと思います。わからないことは先輩や友人、先生が教えてくれるので、初心者だからとか、わからないから出来ないと思うことなく飛び込んでいけばそれを受け止めてくれる人たちがたくさんいる学校です。